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山サクラ材でつくる世界にひとつのカッティングボード【工程・仕上げまで解説】

お気に入りのキャンプ場、朝の澄んだ空気の中で淹れるコーヒー。
そんな特別な時間に、自分で作った道具があったなら。
ちょっといいよなぁ、
と思うDIYサラリーマンのむく太郎です。
日々の暮らしを少しだけ豊かにする「ものづくり」を提案しています。
今回ご紹介するのは、アウトドアシーンでも、キッチンの主役としても活躍してくれる無垢材のカッティングボード!

市販品も良いですが、自分の手に馴染む形に切り出して、経年でじっくり育てていく一枚板のカッティングボードには何物にも代えがたい愛着が宿ります。
今回は、木材の中でもファンの多い「山サクラ」を使い、本格的ながら初心者の方でも挑戦しやすい作り方をご紹介します。
準備するもの:銘木の一枚板と道具

カッティングボード作りで最も大切なのは、木材選びです。
今回は、木肌の美しさと強さを兼ね備えた「山サクラ」の一枚板を選びました。
山サクラは、カッティングボードはもちろん、木のカトラリーなんかの材料に用いるのもオススメ。
材料・道具一覧
| カテゴリ | アイテム | 備考 |
| 主な材料 | 山サクラの一枚板 | 厚み20mm程度が扱いやすくおすすめ |
| 仕上げ材 | 木製食器用オイルorオリーブオイル | 食用、または木製食器専用のもの |
| 切断工具 | ジグソー(または電動糸鋸盤) | 木材を曲線に切り出すために使用 |
| 成形工具 | トリマー(コロ付きボーズ面ビット) | 縁を丸く、滑らかに装飾するために使用 |
| 計測・下書き | さしがね、スケール、鉛筆 | 型取りとサイズ確認に使用 |
| 研磨用品 | 紙ヤスリ(#60, #240, #320) | 粗目から極細目まで揃えます |
| 清掃・塗布 | ウエス(布)またはキッチンペーパー | オイルの塗り込みや木粉の拭き取り用 |
| その他 | 汚れても良い服装 | 木粉が飛ぶため、エプロン等があると安心 |
デザインの要。型抜きと墨付け

まずは、カッティングボードの「顔」となるデザインを決めましょう。
今回は、どんなシーンにも馴染むシンメトリーなオーソドックススタイル。
持ちての部分を描いていますが、無くてもOKです。
山サクラを選ぶ理由
さて、今回材料として山サクラを選んだ理由ですが、粘り気のある硬さとしなやかな手触り、そして耐水性が高く、今回のようなDIYにピッタリだからです。
木製食器を製作する作家さんの間でもスタンダードな木材として愛されています。
ホームセンターの端材コーナーなどでは、数百円から手に入ることも。
SPF材のような柔らかい針葉樹とは違い、密度が高いため、ナイフの跡がつきにくく長く愛用できるのが魅力です。
墨付けのコツ
1. 好みのデザインを紙に印刷し、型紙を作っておきます。
2. 木材の上に型紙を置き、鉛筆で縁をなぞります(墨付け)。
3. この線がカットの基準になるため、慎重に、かつ仕上がりをイメージしながら描き込みましょう。
墨付けが完了したら、木材を切り出します。
ジグソーでの切り出し作業で曲線を描く

墨付けが終わったら、いよいよカットの工程です。
今回は持ちての部分など切り出すのにやや角度があるため、ジグソーという工具を使用。
直線だけでなく、柔らかな曲線を出すためにも使えるので1台持っておくと便利です。
安全で綺麗なカットのポイント

ジグソーは刃が上下に細かく動く電動工具です。
無理に押し進めるのではなく、刃のストロークに合わせてゆっくりと木材を送り出すのがコツ。
直線の切り出し: ガイドを使わずとも、線の少し外側をなぞるイメージで。
曲線の切り出し: カーブの箇所では無理に曲げようとせず、本体をゆっくり旋回させます。
もし電動工具がない場合は、手動の糸鋸でも代用可能。
ただ、山サクラは硬い木材なので、電動工具があると作業効率がぐんと上がります。
3. トリマーの面取りでデザイン性を上げる

カットした直後の木材は、角が立っていて少し無骨な印象です。
ここで登場するのが、DIYの仕上がりをプロ級に変えてくれる魔法の道具、「トリマー」です。
コロ付きボーズ面ビットを装着

トリマーは溝を掘ったり、縁を飾ったりするための工具です。
今回は「コロ付きボーズ面ビット」を装着し、外周をぐるりと一周させていきます。

トリマーをかける前と後では、見た目の洗練度が雲泥の差です。
また使い心地としても、角が丸くなることで手に持った時のフィット感が格段に向上。

主役級の工具とは言えない地味な存在かもしれませんが、このひと手間が作品のクオリティを一気に上げてくれるのです。
トリマー、大好きな電動工具です!
そして、大事なサンドペーパー掛け

カッティングボード作りにおいて最も重要、かつ最も楽しい!?のがこのサンドペーパー掛けかもしれません。
まずは#60の粗めのペーパーで、カット面の凹凸をゴシゴシと整えていきます。
徐々に#240、最後は#320くらいで全体を整えればOK。
山サクラを削ると、辺りに芳醇ともいえる甘く瑞々しい香りが立ち込めます。
この香りをダイレクトに楽しめるのは、DIYならではの贅沢な体験。
「このボードに、焼きたてのバゲットや濃厚なチーズを載せて、焚き火を囲みながら楽しむ…」
そんな未来のシーンを想像しながら手を動かすと、単調な作業も不思議と捗ります!
さぁ、なめらかな肌触りに。
安い材料や端材であってもこの工程を丁寧に行うだけで、驚くほど高級感のある表情に変わります。
命を吹き込むオイルフィニッシュ

いよいよ最終工程、オイル塗布です。
カッティングボードは食材を直接載せるものなので、この塗材選びには注意が必要。
安心・安全なオイル選び
今回は、木目を生かしたナチュラルな仕上がりになるオイルを使用します。
本格的な「木製食器用オイル」はもちろん、ご家庭にある「オリーブオイル」や「くるみ油」でも代用可能です。
塗装のテクニック

- 清掃: 磨き終わった後の木粉を、乾いた布でしっかり拭き取ります。粉が残っていると、仕上がりがザラついてしまいます。
- 塗布: 布にオイルを染み込ませ、全体にまんべんなく塗り広げます。
- 浸透: 塗り終えると、山サクラの赤みがかった木色がグッと深まり、美しいコントラストが浮き出てきます。
- 重ね塗り: 一度乾燥させた後、再度#320のヤスリで軽く表面を整え、2回目のオイルを塗り込みます。これで「毛羽立ち」が抑えられ、極上の手触りになります。

オイルがじわっと染み込み、木が「呼吸」を始めたような艶やかさが出る瞬間。
これこそがDIYの醍醐味です。
カッティングボード完成

完成しました!
作業時間は、乾燥時間を除けばおよそ3時間ほど。
材料費も、こだわりの山サクラを使っても1,000円〜2,000円程度(端材なら数百円!)で収まりました。
完成したカッティングボードを眺めてみると、そこには既製品にはない自分だけのアジが宿っています。
早速使ってみる

妻のパン屋さんでゲットしたクロックムッシュ。
早速カッティングボードで切ってみました。
静かに高まるこのテンション。
少し歪んだカーブも、使い込むうちに付くナイフの傷も、すべてが思い出の一部になっていく。
それが手作りの良さですねぇ。
山サクラの硬牢な質感は、10年、20年と使い続けることで、さらに深い色合いへと変化していくはずです。
メンテナンスについて
使い終わったら、なるべく早く洗い、水気を拭き取って陰干ししてください。
表面がカサついてきたら、またオイルをひと塗り。
これだけで十分長持ちします。
手をかけるほど、この道具は唯一無二の相棒になっていくんでしょう。
さぁ、カッティングボードを作ってGO OUT!

キャンプでもバリバリ活躍しています
今回は、アンティークのような風合いを持つ山サクラのカッティングボードの作り方をお届けしました。
「自分で作った道具を持って、外へ出かける」
そんな小さなワクワクが、日常をより楽しく、豊かにしてくれます。
まずはホームセンターの木材コーナーを覗くところから。
それが、すべての始まりかもしれません。
次はどんなアイテムを作ろうか、今から楽しみです。
では、じゃばら。











