こんばんは。むく太郎⁂ (@wd_mukutaro) です。
突然ですが、皆さんは「5S」ってご存知ですか?
先日、これについて学んできました。
もちろんiPhoneの端末モデルではありません。
国内はもちろん世界で活躍する一流企業がこれを推奨し、実行しているんです。
「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾(しつけ)」の頭文字
頭文字が「S」で始まる、見出しの文字を5つ集めて「5S」です。
ぼくもはじめは「なんだ、こんなことか」となめてかかっていた部分がありますが、いやいやこれ。
めちゃくちゃ重要。
しかも生活にも生かせるんです。
特にものつくりの現場に置いて広く実践されるこの5S活動ですが、なぜ大切なのかということを事例をもとにご紹介していきます!
「不潔な工場に善良な職工なし」byヘンリー・フォード
アメリカの自動車産業の基礎を築いたといっても過言ではない「フォード・モーター」の創業者:ヘンリー・フォードが語った言葉だそう。
フォードはなにより「生産現場」である工場が「不潔」になっているのを嫌い、「不潔な職場には怠惰な従業員が自然と集まる」と従業員に語り、日夜清潔を保つよう働きかけていました。
なぜこれほどまでに「整理整頓」や「清掃」に重きをおいたのか。
自動車の製造現場を清潔に保つことの本質をすでにフォードは知っていたのです。
「整理」と「整頓」はセットではない。
よく整理整頓といって同じくくりにしがちな言葉。
「ロッカーを整理整頓しなさい!」と学校の先生に怒られた過去を思い出すと、乱雑になったものをただきれいに片づけたことだけがうっすら蘇ります。
実は全くの別なんです。
例に使ってひとつひとつを少しだけ噛み砕いてみていきましょう。
こちらDIYで使う工具置場の現状
まずご覧いただきたいのがこちらの絵。
4カ所のスペースに各工具が置いてありますが果たしてこれを見てどう感じるでしょう。
うん?
ジグソー小さいって?
それもそうですが、パッと見ても整理されていませんよね。
気になるところを挙げると、
- 乱雑に置かれている
- 種類がバラバラ。
- マイナスドライバー、同じものが4本あるけど使うんすか。
こんな感じでしょうか。
ではここで整理・整頓の定義を確認しましょう。
1S「整理」とは?
- 必要なものと不要なものを分け、いらないものを取り除くこと。
読んだ通り、整理は不必要なものをその場から無くしてしまうという意味。
これはよくわかります。では整理してみました。
- ドライバー類は同じ個所にまとめた。
- マイナスドライバーの数を見直し。
- 刷毛は工具ではないので取り除いた。
これだけでもまぁまぁスッキリします。本当に第一歩。
2S「整頓」とは?
- 誰もが正しい置き場所が分かり、表示すること。
どうでしょう。整理整頓とは全く別の意味の言葉が連なっているんです。
特に「整頓」は目からうろこでした。
そのモノを使う人だけでなく、誰もが一見してここにあるのが正しい事と認識できる状態であるというシンプルなことを表しているんですね。
先ほどの工具置場のイラストが整理整頓されるとこんな風に変わり、新たな効果が。
- 工具をまとめた。
- 名称を表示してどこに何があるのか分かるようにした。
- 数量を表示してどれくらいあればよいのか誰でも分かるようになった。
イラストの関係で不自然な配置になってしまっていますが、初めのイラストと比べて整理整頓がしっかりできていますね。
そしてオレンジの部分。整理整頓が新たなスペースを作ってくれるんです!
ここに収まりきれなかった必要な工具を新たに収納できる。
きれいに片づけるだけでなく、しっかりと管理することで使い勝手はよくなるし、工具を探す時間の無駄を省くきっかけになるんです!
大企業がこれを取り入れているのは、見栄えや管理よりもこの「ムダ」を無くし、生産性を上げる近道としているからでしょう。
整頓を振り分ける「3定」のはなし。
5S3定の「3定」についてはこちらの引用記事が詳しく説明されていますのでご覧ください。
5Sにおける「整頓」で、在庫の置き場を設定する際に重要な基軸となる「どこに」「何を」「いくつ」置くかという3点をはっきり定めること。
「どこに」は「定位」として場所表示を行い、「何を」は「定品」として品目表示を行い、「いくつ」は「定量」として量表示を行います。
この「定位」「定品」「定量」の3つを「3定」といいます。(3定とは - 5S用語集 – アスクオンライン for Business)
3S「清掃」はきれいに掃除すること。
これはもうそのままです。
片付けて、何がどこにあるか明確にしたら次は汚れを取り除いていきます。
普段の何気ない「使ったらきれいにして戻す」を実行することが、大きい効果をもたらします。
4S「清潔」とは?きれいにすること?
上記の3Sによって環境の利便性と衛生面はグッと引き上がりました。
でも、それをただやっただけでは短期的によくなっただけで時間が経てば、元のイラストのようになってしまいます。
それを防ぐために定義された「清潔」
意味としては「汚れが無くきれいな状態」となりますが、この活動に当てはめると「きれいに整えられた環境をしっかり保つ」という意味合いになるのです。
維持していくために「清潔な状態が当たり前」という考えにしなければね。
5S「躾(しつけ)」は他の4Sを総括すること。
最後にこの「躾」。
お母さんが子供に言う事を聞くように叱ることではありません。
今まで見てきた「整理」「整頓」「清掃」「清潔」。
これらをしっかり実行しよう、決めたルール(清掃周期やモノの数など)徹底して守りましょうよということ。更にはもっとよくなるように探求しましょうという意味合いも5S用語として含まれているそう。
例えば、これを家庭に置き換えてみます。
トイレの使い方についてお母さんが5S活動に基づいてこんなルールを決めました。
- 万が一汚したら、汚した本人がきれいにする。
- トイレットペーパーは残り3ロールになったら、お母さんに報告。(調達する人に)
- スリッパは次の人がすぐ履けるように揃えてもとに戻す。
などなど。
堅苦しく思えますが、実際これを家族の皆がちゃんと守ればどれだけ快適に過ごせるでしょう。
環境も家族の関係も良好になるのはイメージすれば明白です!
トヨタで行われている「トヨタ式5S」
あのトヨタ自動車でも、この5S3定活動は行われています。
生産環境はもとより、ビジネスの根幹として全社員が実行されているそうです。
こういった話もあったそう。
ある企業の経営者がトヨタの工場を見学して驚いたのは、「トヨタにはものを探している人がいない」ことだった。自社に帰ってみると、工場の外には部材が山と積まれ、その中から「あれはどこだ?」と探しては運び、汚れを拭き取っている社員の姿があった。それでも必要なものがすぐに揃えばまだいいが、現実にはたくさんの在庫の中に「必要なものはなく、あるのはいらないものばかり」がたびたびだった。
従来は「これも仕事」と考えていたが、トヨタの工場を見て以来、経営者の考え方は大きく変わり、「ムダを省くためには、まずものを探さなくてもいい職場をつくる」として改革をスタートさせることとなった。 (トヨタ式「5S」とは何か、なぜ整理・整頓をして業績が伸びるのか 連載:トヨタに学ぶビジネス「改善」の極意|ビジネス+IT)
いかに5S活動を大事にしているか分かりますし、しっかり生かされている。
時価総額国内1位の企業が実践していることを真似しない手はありません。
暮らしに活かせば、もっと快適に。
長々と書いてきました。時折、言い回しが下手でうまく伝わらなかった部分があったかもしれません。堅苦しく考えずこういう仕組みをうまく暮らしに落とし込む。
ぼくは、まず自分の机の「整理」から始めていきたいと思います!!
番外編:ダイモなんかで表示すればオシャレに管理できるね。
家庭でおしゃれに表示したいときの強い味方がこのダイモ。
何にでも貼れて水に強いからキッチンでも活躍します!こちらにレビュー記事書いてますのでよかったらみてね!
生活のアイテムにタイトルをつけるなら、アナログでおしゃれなラベルライター【DYMO】。 - DIYサラリーマン・むく太郎EX
では。
じゃばら。