
HOME

降ったりやんだり、なかなか気持ちの晴れない雨の日は、外に出る気にはなれないけれど、部屋の中でゆっくり過ごすには、悪くない。
前回から少しずつ手を入れていた古材風のアイアンデスクが、ようやく完成しました。
コーヒーを一杯淹れて、本を一冊広げたらそれでいっぱいになるくらいの、小さな机。

いわゆる「お一人様サイズのカフェデスク」です。
使った材料は、すべてホームセンターで手に入るもの。
しめて5,000円ほどでおつりがきました。
今回は後編として、ぐらついた脚の補強から塗装、天板の固定、完成までをまとめます。ぜひ、一緒につくりましょう。

天板に使ったのは、どこのホームセンターにも置いてあるSPF材。
そこにエイジング加工を施して、古材の風合いに寄せています。
買ってきたばかりの白い木肌からは想像できないくらい、しっかりとアンティークの表情が出てくれました。

煤けた色味の天板は、グリーンとの相性も抜群です。
多肉植物をひとつ置くだけで、机の上の空気が変わります。
DIYって、本当に楽しい。
自分の好きなものを、自分の手でつくれる。
はじめは何もわからなかったぼくでも、「こういうものが欲しい」というゴールさえきちんと決めておけば、少しずつ形にできるようになってきました。
天板まわりと脚まわりで分けています。
脚はいわゆる「アイアン脚」ですが、既製品ではなく、ホームセンターの金物コーナーにあるパーツの組み合わせです。
| 材料 | サイズ(目安) | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|
| SPF材(天板用) | — | 必要枚数 | 前編でエイジング加工済み |
| BRIWAX(ブライワックス) | — | 1缶 | 古材風の色づけに。当時2,800円 |
| L字アンカーボルト | 12×400mm前後 | 4本 | 脚の本体。4個で200円 |
| 全ネジ | 1m | 1本 | 脚をつなぐ補強材。140円 |
| 鉄片サドルバンド | — | 20個入り1袋 | 200円 |
| フリーステー(曲がるステー) | — | 適量 | 140円 |
| ナット・ワッシャー | ボルト径に合わせる | 適量 | 締め付け用 |
| 木ねじ | — | 適量 | 天板と脚の固定用 |
| 金属用プライマー | — | 1本 | スプレータイプが手軽 |
| アクリル塗料(黒) | — | 適量 | 脚の塗装用 |
| 道具 | 用途 | 備考 |
|---|---|---|
| ベビーサンダー(ディスクグラインダー) | 余ったボルト・ステーの切断と面取り | 切断中の金属は高温になります |
| スパナ・レンチ | ナットの締め付け | — |
| ドライバー | 木ねじの固定 | 電動があると早い |
| 水平器 | 天板の傾きチェック | 最後の微調整に必須 |
| 刷毛・絵筆 | プライマーと塗料の塗布 | 用途に合ったものを選ぶこと |
| 作業用手袋 | 金属加工時の保護 | やけど・切り傷の予防 |
天板をブライワックスで古材風に仕上げるところ、そしてアンカーボルトから脚を組むところまでは前編にまとめています。
まだの方は、先にこちらから読んでもらえるとつながりがわかりやすいです。


前編で組んだ脚を取り付けて、いざ立ててみる……
立つことは立つのですが、実にバランスが悪い。
上から軽く手をついただけで、ぐらりときます。
原因は、左右の脚がそれぞれ独立していたこと。
そこで、脚と脚のあいだに全ネジを一本わたして、構造としてつないでやることにしました。
固定に使ったのは、曲がるステー。
実にDIYらしい、手づくり感のある見た目になります。
それでもナットで少しずつ締め込んでいくと、ステーがボルトの丸みに沿ってジャストフィット。
ぐらつきがぴたりと収まった瞬間は、思わず声が出てしまいましたよ。
締めるときのコツは、一か所を一気に本締めしないこと。
全体を仮締めしてから、対角線の順で少しずつ力を加えていくと、無理な力がかからず歪みにくくなります。
ステーや全ネジの余った部分は、ベビーサンダーでカットして、切り口を面取りしフラットに整えます。
切りっぱなしのままだと角が鋭く残り、掃除のときや脚をぶつけたときに手を切ってしまうからです。
ここでひとつ、声を大にしてお伝えしたいことがあります。
サンディング中の金属は、摩擦で非常に高温になります。
切ったばかりの部分には、素手で決して触れないでください。
ぼくはやけどしました。
見た目には熱そうに見えないのが、いちばんの落とし穴です。
作業用手袋をつけて、しばらく置いて冷めてから触る。
これは、守りましょう。

無塗装のままでも、無骨で十分かっこいい。
ただ、今回目指しているのはカフェスタイルの一台です。
ここは思いきって黒く塗ることにしました。
手順はシンプルで、まず金属用プライマーを吹き付け、しっかり乾かしてから、アクリル塗料で黒く塗装します。
プライマーを挟むのは、塗料の食いつきをよくして剥がれを防ぐため。
金属をそのまま塗るより、仕上がりの持ちがまったく違います。
ちなみにぼくは、このとき絵筆でコツコツと塗り進めました。
THE・非効率。細かい部分は狙いやすいのですが、時間がかかりすぎました。
言うまでもないことですが、刷毛は用途に応じてちゃんとしたものを選びましょう。
広い面を塗るなら、素直に平刷毛かスプレーです。

塗装が乾いたら、天板に脚をあてがって木ねじで固定し、緩みがないように増し締めしていきます。
色がついただけで、ぐっと雰囲気が出るのがうれしいところ。
最後に水平器を当てて、傾きを微調整します。
木も金属も、組み上げてみると必ずどこかに誤差が出るもの。
ここを面倒がらずに詰めておくと、コーヒーカップを置いたときの落ち着きが変わります。
ボルトのネジ部分は、あえて無塗装のまま残しました。
黒一色にせず金属の地肌を少し覗かせることで、素材そのものの表情が残ります。
反省点をひとつ挙げるなら、ナット部分に座金(山座金のようなもの)を噛ませていれば、もっと安定したかもしれません。
これは次回への宿題です。
ここで、かかった費用をおさらいしておきます。
| 材料 | 数量 | 価格 |
|---|---|---|
| L字ボルト | 4個 | 200円 |
| 全ネジ | 1m | 140円 |
| 鉄片サドルバンド | 20個入り | 200円 |
| フリーステー | — | 140円 |
| 脚まわり合計 | — | 680円 |
| BRIWAX | 1缶 | 2,800円 |
脚の部分は、ぼくの場合680円で済みました。
いちばん費用がかかったのは、意外にもブライワックス。
それでも材料と塗料を合わせて5,000円でおつりがきます。余った分で、何かひとつ付け足してもいい。
一度だけ言わせてください。コスパ、いい。
なお、上の価格は制作当時のものです。
ブライワックスをはじめ塗料類はその後値上がりしているので、買いに行く前に最新の売値を確認してみてください。

これで一応の完成です。
使ってみると、この小ささがちょうどいい。
無駄に大きかったPCデスクを、これを機に手放してもいいかもしれないと思いはじめています。
生活にマッチしたものが、スペースをつくる。
ついでに、ゆとりも。
大きい机があれば快適だと思っていたけれど、実際に必要だったのは「本とカップが置ける面積」だけだったわけです。
さてと。
この机で、浅田次郎さんの『ハッピー・リタイアメント』を寝ずに読了するつもりです。
ほんと、引き込まれる。
天下りと借金。
ヒエラルキーの中で自分はどこに属していて、果たしてこの先どうなるのか。
要領の良さがものを言う世間と、今の自分の立場がものすごくリンクしていて、考えさせられながらページをめくっていました。
現実、エリートでもなく、強力なコネもなく。
それでもこうして、自分で生活を創ることはできる。
何があっても、芯をもって生きていきたいですね。
DIYというツールで幸せになれる気が、ぼくはしています。
では、じゃばら。







