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お気に入りの道具を手に取って、木目の美しさを引き出しながら、自分だけの家具を形にしていく。
DIYで家具を作って、Creemaなどのクラフトマーケットで販売する。

それは、ぼくがこれまで何年も、我が子のように大切に、そして夢中になって続けてきたライフワークです。
アトリエにオイルフィニッシュの優しい香りが広がり、丁寧に磨き上げた無垢材がじんわりと深い艶を帯びていく瞬間は、何度経験しても胸が躍るものがあります。
でも、ここで少しだけ、ぼくの恥ずかしい本音を打ち明けさせてください。
これまでの活動の中で、ぼくがいちばん頭を悩ませ、孤独に苦しんできたのは、実は「作ること」の工程ではありませんでした。
圧倒的に、その先にある「売ること」だったのです。
作品を安全にお届けしようとするあまり、梱包が大きくなって気付けば送料で赤字になってしまったり。
自分の作品にどれくらいの価値があるのか、どうしても値付けに自信が持てなくて、ついつい周囲に合わせた安売りに逃げてしまったり……。
それなのにですよ、一度だけですが、お客さまより商品の品質でクレームを受ける。
そしてその対応に時間と労力、余計な費用がかかり、気が滅入ってしまったこともありました。
「ものづくりが好きで、絶対に妥協していない。なのに、どうして思うように届かないんだろう」
そんな風にアトリエの片隅で、一人静かにため息をついているクリエイターの方は、きっとぼくだけではないはずです。
「このもどかしくて苦しい状況を、自分の手でなんとか変えられないだろうか?」
そんな切実な思いつきから、プログラミング未経験のぼくは一歩を踏み出しました。
頼れるAIアシスタントを心強い相棒に迎え、出品ページの文章や構成をAIが客観的に診断してくれる、作り手のためのWebサービス「ファニバリュ(Furniture Value up)」を作って公開したのです。
この記事は、プログラミングの知識ゼロの家具作家が、思いつきから正式公開までの約3週間、AIと二人三脚で駆け抜けたすべての試行錯誤の記録です。
お気に入りのコーヒーを片手に、のんびりとお付き合いいただけたら嬉しいです。
普段の家具作りであれば、まずはホームセンターに足を運ぶ前にしっかりと図面を引き、必要な木材のサイズやビスの数をリストアップしますよね。
今回のWebサービス作りも、驚くほどそれと全く同じ感覚でした。
ただ、今回の「材料」は木材ではなく、インターネット上に用意されている便利なクラウドサービスたちです。
「何を使って、どんな機能を組み立てるか」をあらかじめ明確にしておくことで、初めてのデジタルなものづくりも、迷子にならずにスムーズに進めることができました。
| 材料名 | 役割 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| AIアシスタント(Claude Code) | プログラムのコードをガシガシ書いてくれる、一番の相棒 | 月額課金制(ツール利用料) | ぼくは日本語で「こうしたい」と頭の中の理想を伝えるだけ |
| Vercel(バーセル) | 作ったWebサイトを、インターネット上にそっと公開する場所 | 無料枠からスタート可能 | 手元のボタンをひとつ押すだけで、最新の状態に一瞬で更新してくれます |
| 独自ドメイン(furnivalue.com) | Webサイトにとっての、世界にひとつだけの「正式な住所」 | 年間数千円程度 | これがあるだけで、訪れてくれる作り手さんの安心感がぜんぜん違います |
| Stripe(ストライプ) | クレジットカード決済を安全に受け付けるための仕組み | 決済成立ごとの数%の手数料 | 導入には少し丁寧な事前審査や、確実な本人確認が必要です |
特にこのサービスの開発から公開に至るまで、統括してくれたClaudeCodeは今やなくてはならないものになりました。
これがなければ、ぼくは実際にサービスなどローンチできず、ブログだけでハウツーを語っていたかも知れません。

| 道具名 | 主な用途 | 使い方のコツ・備考 |
|---|---|---|
| 作業記録用のメモアプリ | 日々の小さな進捗や、ついついつまずいたエラーの生々しい記録 | 「どこで止まったか」を残すと、翌朝の作業再開が驚くほどラクになります |
| 家具作家としての実体験 | ファニバリュというサービスの中身、そのもののコア | これまでぼく自身が味わってきた「売れない悔しさ」こそが、一番の材料でした |
Obsidianというメモアプリのグラフィックビュー。
サービスを立ち上げるうえで思考や実体験と作業の記録を自動でまとめてくれました。
この点と点が、どういう繋がりを持ち、共通項をぼくに示して新たな発見を生んでくれます。
もう無くてはならないものになっています。
木工でいえば、本番のちょっと高級な無垢材にノコギリを入れる前に、手頃な端材やダンボールを使って原寸大の「仮組み」をしてみる感覚に近いです。
最初から裏側まで完璧に動くシステムを目指すのではなく、まずはトップページのデザインと、診断フォームの枠組みだけを画面上に作ってみました。
実際にブラウザの画面にぽつんと現れたそれらを眺めてみることで、「これを本当に使うとしたら、どんな気持ちになるだろう?」と、客観的に使い心地を想像できます。
このステップのおかげで、「よし、これは絶対に作る価値があるぞ」と、自分の中で確信を持つことができました。
実は、仮組みの段階でつけていた暫定の名前は「売れるクラフター講座(仮)」という、なんだか少し硬くて説明的なものでした。
けれど、愛着を持って長くアトリエの道具のように使ってもらえる場所にしたいと考え直し、家具(Furniture)の価値(Value)を正しく届けるという意味を込めて、「ファニバリュ(Furniture Value up)」という名前に決定。
それに伴い、キャッチコピーも「『ハンドメイド家具を作れるから売れるへ。』」という、まっすぐなものに一新。
不思議なもので、名前がバシッと決まると、プロダクトに対する自分自身の本気度が一段と跳ね上がります。
上記のロゴ案もAIで生成。
どれも結構味があって良いですねぇ。
手作りの良さを知っているからこそ、生成AIを本気で活用することは、ぼくのDIYに適うスタイルです。
DIY=「どうやったら今よりも良くなるか」
さあ、いよいよサービスの心臓部にあたるプログラムの実装です。
ファニバリュの核となるのは、ユーザーが入力してくれた大切な出品ページの文章を、AIが5つの評価項目でじっくりと多角的に採点してくれる「出品診断」機能。
さらに、ものづくり好きの遊び心として、スマートフォンのカメラで撮影した木の写真からその樹種を推定してくれる無料ツール「木のMekiki」も、本物のAI判定として稼働させました。
また、診断ボタンを押してその場で結果を見て終わり、とするのではなく、診断結果をA4サイズのきれいなレポートとしてPDF保存できるボタンも追加しました。
いつでも工房のデスクや、お気に入りのバインダーに挟んで見返せるような、あたたかみのある「手元に残る形」にしたかったのです。
診断書は「診断を受けた方にちゃんと伝わるように」
この辺は、サラリーマン的な感覚が少し役立っているかも。
上司に報告書書くときとかね。
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公開したばかりのサイトは、インターネット上で自動的に割り振られた、無料の長くて不揃いな英語のURL(いわば仮の住所)のままでした。
これをお客様や仲間の作家さんに覚えてもらいやすい furnivalue.com という独自のドメインに切り替えます。
単に見た目のURLをすっきりさせるだけでなく、安全にユーザーがログインするためのシステム設定や、お問い合わせを受け付ける公式メールアドレス(info@furnivalue.com)をきれいに揃える作業には、地味に数日を要しました。
けれど、お金をいただいて使ってもらう真面目なサービスだからこそ、ここは絶対に妥協できない大切な工程です。

今回の3週間の挑戦のなかで、ここが一番手間取った箇所かも知れません。
決済サービスは「Stripe」を使用。
テスト環境で、架空のクレジットカードを使って「決済が成功しました!」という画面を見るところまでは比較的スムーズだったのです。
しかし、本物のクレジットカードを使って、実際にお金を決済してもらうためには、とても厳格な本番審査をクリアしなければなりません。
運営者であるぼくの明確な事業説明、売上を入金してもらうための銀行口座、そして高度なセキュリティ申告書の作成。
その申告内容を完全に満たすために、管理画面へのログインを二段階認証に強化するシステムの実装まで、AIと頭を悩ませながら進めました。
すべての審査を無事に通過し、実際に furnivalue.com の本番環境で決済がしっかりと通った日は、PC画面の前で静かに、でも深くガッツポーズをしてしまいました。
当初の計画では、とにかく気軽に手に取ってほしいという思いから、買い切りで「3,980円」の価格を想定していました。
ところが、試作段階で何人かの先輩作家さんに見てもらったところ、
「何週間もかけて丹精込めて作った、一生ものの大型家具を売ろうとしている本気の作家からすると、安すぎてかえって診断のクオリティが不安に見えてしまうかもしれないよ」
という、ハッとするようなアドバイスをもらったのです。
その言葉に深く納得したぼくは、ファニバリュが提供する価値に真っ直ぐ胸を張るために、価格を「7,980円」へと改定しました。
値付けの難しさと奥深さは、手作りの木の家具を売るのも、デジタルなWebサービスを届けるのも、本当に驚くほど地続きなのだと痛感した出来事です。
最後の仕上げとして、検索エンジンに正しくサイトを見つけてもらうためのSEO設定や、SNSで誰かがシェアしてくれたときにきれいに画像が表示される仕組み(OGP設定)、そして訪れてくれた人の動きを学んでサービス改善に活かすためのアクセス解析の導入を整えました。
こうして、最初のちっぽけな思いつきから約3週間という短い期間で、ファニバリュは無事に正式ローンチの火を灯すことができました。
最新のAI技術と、昔ながらのものづくりの地道な姿勢が、ぼくの中で綺麗に結びついた瞬間でした。
プログラミングの知識が完全にゼロだったぼくが、途中で挫折して投げ出すことなくここまで来られたのは、今振り返るといくつかの大切なマイルールを守っていたからだと思います。
もしあなたの中に、「新しく何かを作ってみたい」という小さな灯火があるなら、以下の3つのコツがきっと、暗闇を照らすランタンのようになってくれるはずです。
ないものを「ある」と絶対に言わないこと
紹介ページや説明文には、今まさにこの瞬間に、100%確実に動く機能だけを載せました。
つい「将来的にはこんなこともできるようになります!」と夢を語って盛りたくなってしまう気持ちを、グッとこらえる。
誠実であること、嘘をつかないことが、使ってくれる仲間との信頼関係を築く一番最初の土台になります。
つまずいたら、その日のうちに必ず記録を残すこと
慣れない設定やコードのエラーに直面して、画面が真っ赤になることは何度もありました。
そんなときは意地になって夜通し触り続けず、「どこまで進めて、どこで止まったか」「何を入力したか」をそのまま作業メモに残して、すっぱりとベッドに入ります。
もちろん、記録も自動でObsidianがやってくれます。
こうしておくと、翌朝すっきりした頭で、迷子にならずにすぐ続きから再開できるんです。
本当に便利な世の中です。
専門作業は、無理に自分でやろうとしないこと
複雑なコードの記述やエラーの修正は、すべて相棒である優秀なAIに任せました。
ぼく自身が徹底したのは、「自分はどんな悩みを抱えていて、どんな画面があれば救われるか」を、いつもの飾らない日本語で丁寧に伝えることだけ。
本人確認の書類提出や、銀行口座の登録など、「自分にしかできないこと」にだけエネルギーを集中させる。
この役割分担こそが、最短でゴールにたどり着くための最大の時短となった気がします。
ここまで長い記録にお付き合いいただいたお礼に、この記事の読者向けの割引クーポンを用意しました。
ファニバリュの購入画面で、プロモーションコード欄に SHIE と入力すると、買い切りプラン(7,980円)が1,000円引きになります。
「出品ページ、一度プロの目線で見てもらいたいな」と感じたタイミングで、ゆっくり使ってもらえたら嬉しいです。
こうして新しく産声をあげた「ファニバリュ(Furniture Value up)」は、ぼく自身がこれまでのハンドメイド活動のなかで、「良いものは作れるのに、どうしても売れない……」と夜通しアトリエのデスクで悩み、もがいてきたリアルな経験から生まれたサービスです。
ちょっと中身をのぞいてみたいな、と思ってくださった方は、まずはログイン不要で気軽に遊べる無料の樹種判定ツール「木のMekiki」だけでもぜひ試してみてください。
同じように全国でコツコツとものづくりに励む仲間として、あなたの創作活動に何かしらの新しい風を送り届けることができたら、これほど嬉しいことはありません。
そしてもし、あなたの頭の中にも「こんなサービスがあったらいいのに」「こんな小さなツールがあれば、大好きなあの仲間たちが喜ぶかもしれない」という、ささやかなアイデアの種があるなら、どうか諦めずに大切に育ててみてください。
今の時代、優秀なAIをパートナーに選べば、プログラミングを知らなくても、驚くほど速く、そしてなめらかに理想を形にすることができるはずです。
少しでも気になった方は、クーポンコード「SHIE」を片手に、ぜひファニバリュのサイトをのぞいてみてくださいね。
では、じゃばら。