こんばんは。むく太郎です。
ここは、ぼくの住む栃木県です。(地底)
昨日、栃木県では知事選挙、そして県庁所在地である宇都宮市でも市長選挙が行われました。結果はどちらも現職が再任という形で幕を閉じましたが、LRT(次世代型路面電車)施策など問題も山積している状況。
LRT整備に厳しい目も=4選の現職「丁寧に説明」-宇都宮市:時事ドットコム
そんな地元を活性化を図るのは、「県政」だけでなく「県民」である、そんなことを思い知らされたイベントに出店という形で参加してきました。
地元を活性化させようという趣旨の元、定期的に開始されているTAKANEZAWA ROCKSIDE MARKET
毎回数千人規模の来場者が訪れる人気イベント。
今回は栃木県高根沢町でなく、大谷資料館での特別開催でした。
こんな素敵な場所。店舗の外観がかっこいい。
イベントの真下。そこは非日常の世界だった。
最初から「これはなんぞや」という写真をぶつけてみます。
そう、ここは宇都宮市大谷地区で採掘される大谷石の地下採掘場跡地。
イベント会場の下は、こんな空間になっていたのです。
大谷資料館とは?
宇都宮の中心街から西へ車を走らせること20分。
田園風景を交えながら、山間に入るその時。巨大な岩崖が道路を挟むように現れてきます。
一般の人々の目に触れることなく「未知なる空間」と呼ばれた、地下採掘場跡。その広さは、2万平方メートル、深さは、30mにもおよびます。石肌には、手堀り時代のツルハシのあとが残り、ずっしりと年輪の重さを感じさせ、地下の巨大建造物を思わせる景観は、この地ならではの圧巻です。また、この巨大地下空間ではコンサートや美術展などが開かれたり、地下の教会として利用されるなど、イベントスペースとしても注目を集めています。この「未知なる空間」を、公開しております。
ふもとにある無料パーキングに車を停め、入口付近。
あたりは赤や黄色に色づいた楓、イチョウの美しさを引き立たせるような岩場。
まさに断崖絶壁。この文字がよく似合います。
さっそく地下へ向かう。
どうやらここから地下に行けるらしい。
事務棟のような無機質な建屋に入り、入場。
受付を済ませ(最後に料金とか書くよ)パンフレットをもらうと目の前には展示場。
ここでは、手掘りで採掘していたころの道具や半纏などがたくさん展示されていました。なんでこんなに仕事着ってかっこいいんだろうか。
歴史を学びつつ、地下に続く入場扉に辿りつく。
さぁ、未知の世界へ。
大谷石できれいに装飾された入口を入ると、一気に風景は変わります。
冷たい空気が流れる。まるで異世界へ通じる禁断のルート。
ちなみに写真撮影はOKですが、三脚や自撮り棒などの撮影機器の持込みは禁止ですのでご注意。長い階段をゆっくりと下っていきます。
まさに地下の迷宮のよう。
レトロな電燈を頼りに、この伝統的な石材産業の歴史を肌で感じています。
ちょっと分かりにくいですが石に白いものが付いています。
これ、石の塩分が表面で固まったものだそう。
当時の面影が残っているのは、大変貴重。
かっこいい。こういった昔の産業跡地(栃木県では北部の足尾銅山跡地など)はものすごくロマンがある。
近代産業の隆盛をそのまま保存してあること、それだけでもう感動ですね。
ぐんぐん歩を進め、横を向くと、あらどうも。
当時の採掘シーンをリアルに再現した人形。お疲れ様です。
手でひとつひとつ掘っていく。なんだか先日のバターナイフ作りを思い出す。
ただ唯一の作品を。ヤマザクラで木のバターナイフをDIY。 - DIYサラリーマン・むく太郎EX
とにもかくにも、8世紀の中ごろから現在に至るまで多岐にわたり利用されてきた大谷石。宇都宮市では住居や店舗の改装にこの大谷石を使うと助成金が出たりします。
平成28年度 大谷石利用促進補助制度|宇都宮市公式Webサイト
順路に沿って、その空間に終始圧倒されながら歩きます。
360°石の壁。
目をうばわれた地下空間。
写真では到底お伝えできない壮大さは、ぜひ足を運んで実感してください。
古代遺跡のような、ましてやここが栃木。
職場から30分で付く場所っていうのが今も信じられません。
どんどん行きましょう。
著名な華道家、假屋崎省吾さんの作品も展示。
鮮やかな演出を引き立たせるのは、冒頭も書いた通り岩の鋭いほどの無機質さ。
空気の冷たさも相まって、ここではちょっとだけ立ち止った。
この時点で入場から15分くらい経過。
数々の映像作品やコンサート会場としても活用されている。
MVや映画などの撮影も頻繁に行われているこの大谷資料館。
あの3代目JSBもここで撮影したんだって。
こちらがその映像。
三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE / S.A.K.U.R.A. - YouTube
youtu.beロケーションばっちりですね!
案内板の隣に設置された温度計は8℃を表示。この温度は一定にしているそう。
日中、外は18℃ほど。
薄着のまま地下に降りたぼくは、大馬鹿野郎でした。
夏場でも必ず温かい格好で訪れましょう。風邪引きます。
圧巻の石壁に見惚れる。機械掘り。それはそれで切削跡がきれいだった。
電燈の灯りの反対側に外から陽射しが差し込む。
遺跡のようです。地下30mに広がるこの風景は、日常では決して出会えない。
まもなく終わる紅葉シーズン。多くの観光客で賑わっていました。
多くの活用実績が展示。
数々のアーティストや著名人がこの大谷資料館を舞台に作品を残しています。
都心からも2時間ほどというアクセスの良さも魅力だと思います。
うん・・・、しかしながら都道府県魅力度ランキング46位の我が栃木県。(愛を込めて。ビリは茨城!)
北関東3県がワースト3 2016年都道府県魅力度ランキング :日本経済新聞
魅力ある場所は多いと思うんだけどなぁ。
ぼくも伝えていきますよ!
暗いので見学の際はくれぐれも足元にはご注意を。
また、至る所に立ち入り禁止エリアがありますので併せて、観光の際は安全に見ていただきたいです。
無数に刻まれた切削痕。歴史と自然の創造の空間だった。
ルートを進むと間もなく地上へ。
石壁に触れ、名残惜しくなる。26歳の男。
これまた、微妙な画だったのでしょう。まわりにそう思われても仕方がないほど、じっくり見学させてもらいました。
コンクリートブロックとの価格競争により衰退した大谷石と採掘事業。
「負の遺産」と呼ばれてしまうこともある大谷の採掘跡地。
でも、そこにはかつての地域の活力と時代を超えたここでしか採れない石のただ寡黙な表情が独特の空気感を織りなしていた。
今、地域を盛り上げようとしている若者を支えるように。
ぜひ、足を運んでみてください。
では、じゃばら。
大人:700円 (2017年1月1日より大人:800円 子供:400円となります)
子供:350円(小・中学生)
未就学のお子様は無料です【団体】※30名様以上 (2017年1月1日より20名様以上 大人:700円 子供:350円となります)
大人:600円
子供:300円(小・中学生)※駐車場のご利用は、当館入口前にあります第1駐車場(30台)を団体バスおよび身障者・高齢者専用といたします。
第2駐車場(大駐車場200台)を一般のお客様用に区分させていただきますので、お客様のご理解とご協力をお願いいたします。※貸出用ブランケットをご用意しておりますが、枚数に限りがございますので、上着をご持参ください。
※許可なく2時間以上にわたる撮影と、三脚や自撮り棒などの撮影用器具を使用しての撮影と、階段と踊り場や狭い通路で立ち止まっての撮影を禁止とさせていただきます。
※当館地下坑内での飲食は禁止です。さらに飲酒をされたお客様の入館は原則としてできません。万一の事故・怪我などの責任は負いかねますので、あらかじめご了承ください。
※高速道路からのアクセス 東北自動車道 鹿沼I/Cから車で約20分(13km)宇都宮I/Cから車で約12分(8km)
北関東自動車道 宇都宮/上三川I/Cから車で約40分(20km) 壬生I/Cから車で約30分(18km)※路線バスの経路
JR宇都宮駅西口6番乗場から大谷・立岩行きに乗車し約30分。
東武宇都宮駅からは、東武駅前バス停で大谷・立岩行きに乗車し約20分。
資料館入口で下車して、徒歩約10分です。
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