むく太郎です。
-西に霊峰・男体山を仰ぎ、北に小貝川のせせらぎを眺む。-
母校の男子伝統演舞の掛け声の一説。
もう15年近く前のフレーズが、鮮明に蘇ります。
学生当時、登校の時に毎日見ていた遠くの山の美しさは、今日も変わらなかった。
さて、前回の尚仁沢湧水探索からアウトドア熱が冷めないまま、妻と山登りしてきました。
日光の霊峰・男体山を登拝
※全景写真はwikiより引用
ぼくが暮らす栃木県を代表する観光名所、日光。
東照宮や華厳の滝、中禅寺湖などの世界各地から人々が訪れるほどの壮観はまさに絶景。
それら眼下に収める、日光のシンボル的存在の山が、この男体山です。
標高2486mの活火山であり、信仰の山でもある男体山。
冒頭でも言いましたが、昔からこの山を見て生きてきました。
だから、内心とってもワクワクドキドキ。
さて、二荒山神社中宮祠を目指して宇都宮市から車を走らせ、1時間。
到着です。
無料駐車場が7時の時点ですでに満車だったため、県営駐車場に駐車。
普通車で1日310円。(2輪車は100円)
ほぼ県内ナンバーでした。
バス停には長蛇の列。
こちらは県外の登山者のかたでしょうか。
スタート!その前にしっかり虫よけ対策
アウトドアを最高に快適に楽しむために。
そしてなによりこの時期にマストなのは虫よけスプレー。
ぼくらはこれ。
お肌のナチュラルガード
余計なものが入っていないから、肌にも優しい。
虫以前に添加物で肌を傷めてるかもしれませんからね。
爽やかな香りで気分も高まります。
立派です。
境内の社務所で登拝料1人500円を納め、安全祈願のお守りを受け取ります。
お守りは、胸にしっかりとかけていきます。
その先にある鳥居をくぐり、ぼくらの登山がスタート。
風情ある写真が撮れたような。
どんな景色が見れるのかなぁ。
運命の一合目
行きます!
初めは見上げるような石の階段からスタート。
結構ビビります。(写真は割愛)
一合目の目印。
まさに山道をこれから数時間かけて登っていきます。
ちなみに標準で3~4時間ほどで頂上につくとのこと。
果たして、どうなるのやら。
登り始めて10分。
横を見ると、結構な傾斜。
風で笹のぶつかる音と登山者のつける熊よけの鈴の音色しか聞こえません。
でも上に行くにつれて、自分の足音と呼吸だけが無意識に耳に入ってきます。
足元もしっかり。
お連れ様はKEENの登山靴。
ぼくはINOV8(イノヴェイト)のロックライト。
トレイルランナーに人気のシューズ。
ぼくは、名前が気に入りました。
もちろん機能もばっちり。
今までにない険しい山道は、想像以上に体力を奪われます。
「あぁ、ふるいにかけられてるなぁ」と思いながらも、なんとか3合目へ。
舗装された3合目
三合目は工事用道路を歩きます。
先ほどまでと打って変わってスイスイ。
長い坂道。
追いつき、追い越されをしながら進みます。
前後100mに20人ほどの登山者が。
各地から登山者が集まりますので、必然と密度は高いです。
そして、樹木の分け目からはこの景色。
中禅寺湖!
テンションは上がります。
2万年前の男体山噴火でせき止められてできた湖。
県内では一番の大きさ。
そして、湖水が下って、華厳の滝へと。
ロマンしかないですねぇ。
うっとりしつつも、登頂めざし足取りを戻します。
この日は、天候もよく絶好の登山日和でした。
覚悟の4合目
長い舗装路を歩き、四合目入口。
ここで休憩を挟みます。
さすがの日光も最近の暑さのせいで、涼しさは皆無。
この山道でも。
バックパックと重さと自重との闘いは、頂上まで。
いや、下山するその時まで続いていきます。
ぬかるむ足元。
1畳くらいある広さの岩に泥がついていて、危うく足を滑らせそうになる。
剥きだしの樹木の根や転がる岩石をよけながら、必死で前を追っていきました。
半分の5合目
五合目に到達しました。
照り付ける日差し。ですが、空気が若干冷たさをまとっています。
ここで登る前に、軽食。
お連れ様のお店のパウンドケーキ!
あぁ、糖分が身体に沁みわたっていきます。うまっ。
※お連れ様のパン屋「KITEN.bakery」が通販を開始しました!
素材にもこだわった身体に沁みるパンです。よかったら、見てね。
さぁ、小腹を満たしてLet's 登山!
ひとまず再度ストップ。
ひえー、これが初心者つぶしの岩場コースか。
怖気づきそうになりますが、行くしかない。
「お先に失礼」
後方にいたぼくらより二回りは上に見える老夫婦が軽々と岩を超えて、あっという間に見えなくなる。
ここで思ったのは、人間にもっとも必要なことは体力と「やるか、するか」の強い心。
負けていられません。
(ただし体調が思わしくなくなった時点で中止、下山する判断を。)
何合目かわからなくなっても、進みます
険しい道のりが続きます。
マイペースを大切に、他の登山者に迷惑をかけずに登ることを心がけました。
ここで山の雰囲気を少々。
(スモークツリー?)
(周りが霧でガスってきました)
しかし、本当に多くの登山者。
すれ違いと譲り合い、そして「こんにちは!」の挨拶。
この当たり前のこと、山だけでやるのはもったいない!
普段の生活でもしっかり落とし込んでいきたいなと心に誓いました。
気づけば、最終節に差し掛かります。
鬼がいる九合目
いつも間にか九合目。
足元を見ると、赤い軽石たち。
あぁ、そういえば男体山は活火山やったね。
砂利に足を滑らせて転倒している登山者も相当いました。
ここはかなり慎重にいくことをお勧めします。
さぁ、頂上まであと少…
あまり言いたくないですが、エグい。
いつの間にか自重から自分との闘いに変わっていました。
登った時の景色をイメージして、ゴールを目指します。
この辺から、戦場ヶ原や中禅寺湖の全景もよく見えて、本当清々しい。
口数もほぼゼロになっていたぼくら。
この赤茶色の道を見て、ついに無言になったのは言うまでもありません。
ひたすら上を目指し、9合目スタートから1時間…
あぁ、やっとたどり着きました。
山頂に到着
あれほど疲れていたのに、山頂につくやテンションは急上昇。
空気がさわやかだ!
下の写真中央上に見えるとがったものは、奉納された大剣☟
2012年に1度折れてしまったそうで、今あるのは2代目なんだって。
山頂の鳥居をくぐり、待ち構えるのは、二荒山大神。
険しさの中にある優しい眼差しは、まるでたどり着いた登山者を労っているよう。
あれだけの山道を登ってきたんですから、こちらも達成感でいっぱいです。
あとね、個人的に面白かったのがトンボがめちゃくちゃいたこと。
「トンボ祭り」とぼやいていました。
ほんの一部ですが☟トンボだらけ。
よく見えないかもしれませんが、黒い点がそうです。
思わずツッコみたくなるほどの数。
最高です。
山で飲むコーヒー、最高
そして、最大の楽しみだった「山頂コーヒー」
実はですね、当日朝、お連れ様と大喧嘩して行く行かないの話になり。(まぁ、結果こうやって二人で登頂しましたが。)
予定より1時間遅く出発。
なので、今回はコーヒーを淹れてこられずにコンビニコーヒーを水筒に入れ替えるという時短技を炸裂。
おいしいコンビニコーヒーが2万倍おいしくなるので、山とか景色のいいところ、天気のいい日にぜひやってみてくださいね。
次は山頂で沸かします。
下山
一通り頂上での風景を楽しみ、いざ下山。
足がマルタのように重くなっていましたが、下りは割とスピーディー。
来た道を戻りながら、二人で「よくこんな山道のぼってこれたね」と。
うんうん。
これ、やればわかります。
3時間半かけて下山し、ぼくらは宇都宮へ戻っていくのでした。
反省
これはマストだと思った道具は、トレッキングポール。
岩場や急斜面でなく、なだらかな山道には使うと体力をだいぶ温存できるきがします。
道具選びもしっかりやろう。
登山やキャンプ、今年はどんどん取り入れていきます!
7月31日~8月7日は、登拝祭
毎年同時期に行わる男体山最大の祭事で多くの登山者で賑わうそう。
夜間登山ができて、頂上でのご来光を待つ。
いいねぇ。ぼくも見てみたいなぁ。
雲海とかものすごくきれいなんだろなぁ。
ぜひ、一度その景色を味わいつつ、自分の修練の場として登ってみるのはいかがでしょうか。
男体山の情報はこちら。
日光連山を代表する標高2486mの山。
山自体が信仰の対象で、山頂には日光二荒山神社の奥宮があります。二荒山(ふたらさん)とも呼ばれ、「ふたら」とは観音浄土の補陀洛(ふだらく)からきているといわれています。毎年7月31日には登拝祭が行われ、8月1日の深夜0時に多くの人が山頂を目指し登頂を開始します。
また男体山のふもとに広がる湖や滝、草原や湿原などは、男体山の噴火活動によりできたもの。
中禅寺湖の北岸にそびえ、雄大な姿を見せています。日光二荒山神社中宮祠から登山する場合は毎年下記の期間登ることができます。
5月5日~10月25日
※なお、5月5日は開山祭、10月25日は閉山祭がおこなわれます。
さて、次はどこに行こうか。
むく太郎の登山シリーズ、今静かに始まりました。
アウトドアギアもDIYしていきますよ!
では、じゃばら!
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